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大山倍達マニアック検定

俺のケンカ殺法●ケンカ十段・芦原英幸(1985年)

JUGEMテーマ:空手
 
 そう言えば、海外から「サバット」(1995年)の映画を買ったのですが、思いっ切り海賊版でしたw どうやらギリシャで売られていたDVDの海賊版みたいですねぇ。 表紙には「世界最初のキックボクサーの実話」とありますが、作中登場する「タフマン・コンテスト」ではカポエラ使いとか、中国拳法家が出てたりw 黒人の世界ヘビー級王者として有名なジャック・ジョンソンっぽい黒人(構えが古典的なボクシング)もいましたが…時代的には1865年なのに、何で黒人が白人と同じリングに上がれるんだ? という疑問はさておき、フランスからアメリカに移民した元フランス軍兵士のお話です。 動きはヴァンダムから連なる、典型的なハリウッドアメリカン空手といった感じで、期待したサバットらしい動きもありませんでした。 失敗したぜ…。 もっとクラシカルなサバットっぽい動きをしろよなー。 ストーリーからオチに至るまで、オリジナリティの欠片も無かった様に思いますw

Savate.jpg
"SAVATE"

 という事で…一緒に買った「ベスト・オブ・ザ・ベスト」というアメリカン空手の映画で思い出しましたので、今回は芦原英幸先生の記事を紹介します。 割と最近休刊しましたが、「ザ・ベスト」というエロ本に載っていた4ページの記事ですね。 表紙には、

道場破りで名を売った恐怖の男

なんてキャッチが入ってますw それでは本編に参りましょうか。

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戦いのない人生はないー理論より実践で大きくなれ

 ケンカ十段ですか? と聞かれたら、いまは"ケンカ冗談です"と答えることにしている。 たしかに若い頃はケンカをし、その修羅場の経験が自分を育てたと思っているが、もう昔の話、いまは卒業しているからだ。 しかし、
 「人生はストリート・ファイト。 戦いのない人生はない……」
 とつねづね思っている。 芦原空手もズバリ実戦を想定とした、合理的な空手をめざしている。 だいたい実戦で使えないものは格闘技ではない。 精神性だけを高めたいなら禅でもやったほうがまだ簡単だ。 空手をやる以上、強くならなけりゃいけないし、相手を完全に叩きのめす力を持つことを目標にすべきだ。

 郷里の広島では小さいころから、とにかく"ケンカ好き"の少年だった。 ガキ大将で、かなりの"ワル"で通っていた。 なにか問題が起きると必ずといっていいほど「芦原」の名が出てきたほどだ。 が、反面、正義感に燃える妙なプライドもあった。
(中略)

 芦原英幸、昭和十九年十二月四日、広島県佐伯郡能美町に生まれる。 中学まで剣道を学ぶ。 小さい頃よりケンカ好きで、上京後、十七歳で空手を本格的に習い始め、入門四年目にして指導員となる。 昭和四十二年、関西に空手を広めるため四国入り。 修業の時期を経て、四十五年、愛媛県八幡浜、五十四年、松山に自分の同上をもつ。 五十五年、松山で『新国際空手道連盟・芦原会館』を創立。 空手歴二十四年。
 現在、道場は四国を中心に関西地区、東京、アメリカ、オーストラリアなど海外をいれると約百二十、門下生は四千名以上にもなる。 実戦に即したより強い空手をめざし、近代的な指導法、合理的なカリキュラムで、暗い格闘技のイメージから明るいリラックスした新しい空手を広めようとしている。

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いつでもケンカ買います熱い男の血が燃えた

 東京に出てきて、十七歳で空手を習ったのも無論強くなりたかったからだ。 十代の終わりから、二十代前半は数を数えるのも面倒なくらいよくケンカをした。 「何度ぐらいケンカをしましたか?」などと聞かれても答えたことがない。 要するに掃いて捨てるほどあるというわけで、ケンカさえできれば三度のメシなどいらなかったほどだ。
 もっとケンカに強くなりたいの一念で空手の稽古に熱中、ますます腕に磨きがかかっていった。
 「もしお暇だったら、私とケンカをやっていただけませんでしょうか……」
 本気でこんなことをいいながら歩き回っていた時期もあったぐらいだ。 三、四人のグループで元気いいのを見つけると、四回に一度ぐらいはぼくの望みを叶えてくれて、存分に自分の力をためすことができた。
(中略)
 が、この話はまだ続く。 顔面をグチャグチャにされた彼らがそれで収まるわけがない。 二日後、彼らは身体中、包帯だらけになってやってきて、「慰謝料を出せ!」とすごんできた。
 「五人でかかってきて、ひとりにやられて何が慰謝料だ……、なにをいってやがる」
 かなりムカッときたが、そいつらのひとりが、「兄貴を呼んで話をつける」といいだした。 しばらくして、確かにその"兄貴分"はやってきた。 そいつはデカい態度で、ドナりこむ。
 「どこにいるんだ、その野郎は!」
 ところが、その"兄貴分"は以前からの顔見知りで、やはりぼくとケンカしたことのある男だった。 "兄貴分"はぼくの顔を見るなりビックリして逆にその仲間をドナった。
 「おマエら、五体満足でよかったな。 ヘタすりゃ殺されているところだ!」
 彼らの態度は一変して、ヘコヘコと頭を下げ、慰謝料を払うどころか、逆にビールまでごちそうしてくれたのだ。

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七人の男を一瞬に倒す 芦原流ケンカ法

 こんなエピソードもある。
 今度は上の山の夜桜見物のときのことだ。 アベックが数人の男に脅されている。 男はオロオロ、女も困り切った顔をして泣きだしそうな表情である。 数えてみるとヤクザ風の男が七人。 ムラムラッと血が自分の頭に昇るの感じた瞬間、彼らに向かっていった。
 「こんなに怖がっているじゃないの。 あんまりイジメるんじゃないよ」
 正義感のつもりでいったが、やつらはケンカをふっかけられたと思い、有無をいわさず突っかかってきた。 数秒のうちに集まってきたヤジ馬の輪のなかで、来るヤツを順番にひとりづつパンチを入れた。 まさに映画のなかの主人公のごとく、ひとりで七人を相手にした。 叩かれた相手は血ぶくれになり、顔を押さえて倒れていった。
 騒ぎを聞いた警官が、駆けつけてきた。 ぼくはパッと下を向いて両手で顔を押さえた。
 「お巡りさん、あいつがやったんだよ……」
 とぼけてぼくは倒れたひとりを指していった。 警官は、「コラーッ」といいながら、その男に近づき、肩を引っぱり上げた。 男の顔は赤く、どす黒く腫れ上がっている。 そのスキにぼくは周りのギャラリーのなかに駆け込み、高みの見物。 そして、さも関係ないように、「さっきのヤツ、強かったな」と呟くと、隣のヤジ馬が自分を見て目をパチクリさせている。
 これは正義感に基づいた正統な(?)ケンカのひとつである。
 こうしてケンカの話をしていると、さも自慢話に聞こえるかもしれないが、決して誇っているのではない。 やや恥ずかしい思い出であり、若気のいたりである。 ケンカとは確かにつまらない行為かもしれないが、正当化できる理由があるなら思い切り闘ったほうがいい。 どうしてもケンカしなければならないときはいけ。 男の人生に戦いはあるものだ。 そのときは無意味に妥協することはない。
 芦原のケンカ法ーはじめは必ず身を引くが、たいがいのヤツはカサにかかってますます調子に乗ってくる。 相手の戦闘意欲が盛り上がったところで技を入れる。 最初から戦意のないヤツは対戦にならない。 弱い者や、逃げているものを叩くのは、ケンカのルールに反する。 ぼくが対戦した相手は、ほとんど池袋や板橋あたりの、自分が強いとうぬぼれているチンピラだった。 相手もケンカが好きな連中だったので、好敵手に恵まれていた。 相手が凄みのある声で因縁をつけても、こちらは持ち前の広島弁で、
 「やっちゃるけん、コイ!」
 と、一言。 互いのボルテージが上がった瞬間にファイトのゴングが暗黙のうちに鳴らされたといってよい。 こういうときはどちらが先に手を出そうが、要は勝てばよいのだから苦労はいらない。

カワラ割りだけでは能がないケンカから生まれた実戦空手

(中略)
 ぼくにいわせれば"なにをとぼけたことを"といいたくなる。 空手に限らず、すべて強くなることは"この野郎、コンチキショウ"というところからはじまる。 人に負けたくない、人よりも強くなりたい、という気持ちがなければ格闘技どころか、人生の戦いにも勝つことができない。 そんな大事な闘争心を捨てて、"無"になるのは強くなってからで十分だ。
 "闘争本能"こそ人間が生きていく上で欠かすことのできない気持ちであり、空手においてもこの本能が基調になっているのだ。 芦原空手がストリート・ファイト空手と呼ばれるのは、このケンカでの戦い、実戦に勝てるベストの空手をめざして考えられたものだからだ。 いいかえれば、従来の空手の欠点を改善し、いかに合理的であるかを追求した空手ともいえる。 自分自身が体で得たケンカでの体験がどれだけ役に立っていることか。
(中略)

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道場破りに明け暮れた痛快な日々もあった

 四国へきてまもない昭和四十三年から四十六年ごろ、よく他流派に勝負を挑んで歩き回った。 "道場破り"である。 自分の道場に人を集めるために、他の道場と腕くらべをしたわけだ。 ぼくは町で評判の道場を探しては、渡り歩いた。
 あるとき、"四国一強い"と評判を聞きつけたある道場に弟子をひとり連れて出かけた。 本格的な殴り合いをやっている、かなり、実戦的な道場でちょうど派手に相手の練習をしていた。
 ぼくは様子をみながら切り出した。
 「ハアー、それ空手ですか? 凄いなあぼくもやってみたいなあ……」
 外野から声をかけている自分のことをうるさく思ったのだろう。 頭にきたそこの師範が、ドナった。
 「誰か稽古をつけてやれ!」
 ぼくはウキウキしながら道場に入り、さも興味がありそうに、
 「ハアー、これがサンドバッグ、ホオー、これが空手着、あのオ、帯はどうやって締めるんですか……」
 そばにいる相手の黒帯はイライラしている。 一番手にぼくのほうは弟子を出した。 相手の力量は練習を見ただけでわかったから自分から出なくても充分と思ったからだ。
 「お願いします」という声をあげた、その直後、五秒後に相手はダウンしていた。 私の弟子は立ち上がりざまに黒帯を壁に追いつめ、顔面への蹴りからボディへのヒザ蹴り一発が一瞬にキマっていた。
 あまりにあっけない勝負だった。
 「次の方は?」
 今度は自分が対することになったが、次にやりたい者が出てこない。 この様子を見て道場中が脅えあがっているのだ。 次の相手を探して見渡すと、あぐらをかいている師範代しかいない。 ぼくがぜひに試合をしたいと申しいれても、
 「今日は調子が悪いから、またこの次に……」
 こんな調子で手当たりしだいに道場を訪ねては自分の力を試していった。 ぼくに面目をつぶされて次の日から消えてしまった道場も何軒かあったようだ。 が、このおかげで"強い"というイメージは定着していき、門下生も少しずつ増えていった。

勝負は三秒で決まる芦原空手の真髄を見よ

 いままで空手というと、闘うもの同士が正面を向き合い技をかけるが、芦原空手は一歩サイドや後ろに動いたところから技をかける。 実戦で真正面を向かいながらの闘いなんてありえない。 相手の技が届かないところに位置し、いかにして自分の技を届かせるか、これが攻防一体の空手である。
(中略)
 芦原空手の"サバキ"は、相手の技を崩して攻め、反撃するヒマを与えず倒す方法だ。 自分の経験からいってケンカで十秒も闘い続けることはまれである。 人間の集中力が一点に向けて発揮できるのはせいぜい三秒。 この間に相手を叩きのめすには、相手に技をいかに的確にいれるかが大切になってくる。
 つまり、実戦では相手がどんな動きをしてくるかわからない。 相手の大成をくずすことで、相手が出してくる技を限定し、それを見こして的確にスキをつく。 これが"サバキ"である。
(中略)
 空手がケンカの道具ではないことを悟るまでに二十年近くの歳月がかかってしまった。 それだけ自分が強くなったのかもしれない。 いままではケンカに向けていた情熱を空手の革新のために百パーセント向けられるようになった。
 いまの敵は、"自分自身"、自己に勝つことが目標である。


 という事で、芦原英幸先生の記事を紹介してみました。 寄稿文っぽいですが、多分インタビューを元に構成された記事だと思います。 4ページという事で結構省略してますから、原文を読みたい方は探してみて下さい。
 今回は特に…説明する事も無いですかねw それでは、また。

参考文献:
ザ・ベスト 1985年11月号 KKベストセラーズ 1985年
 






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コメント
「ザ・ベスト」創刊号、『俺のけんか殺法』の記念すべき第一回は山崎照朝師範でしたね。私、購入してしまいました。山崎師範、結構ゾッとする話をされていましたね。あの当時、梶原一騎先生等も「男性誌・エロ本」のインタビュー記事に登場されていましたね。
  • 四十路
  • 2011/08/08 12:50 AM
>四十路さん
山崎先生の記事もその内紹介したいと思います。
総合誌系のエロ雑誌はスポーツも取り扱いますからねw お陰で私の手元には70年代〜80年代のエロ本が沢山ありますw
  • Leo
  • 2011/08/09 9:31 PM
先代館長の記事ありがとうございました!
また、ちょくちょく書いていただければ嬉しいですm(_ _)m
  • サバキ親父
  • 2011/08/12 2:17 PM
>サバキ親父さん
いえいえ。
芦原先生の記事はまたその内やります。
  • Leo
  • 2011/08/12 11:26 PM
ありがとうございます。当時は色々雑誌に出てましたね。館長自身は選んで出ていると仰ってましたが、ザベストに出てたとは・・
  • くす
  • 2011/08/13 1:22 PM
>くすさん
まぁ、「ザ・ベスト」よりエロくはありませんが、「週刊プレイボーイ」にも2回ほど出てらっしゃいますしねw
  • Leo
  • 2011/08/13 7:42 PM
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