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大山倍達マニアック検定

大山倍達著 ”What is karate?”

JUGEMテーマ:空手
 という事で今回は古書ネタです。 大山倍達総裁が初めて出版した空手書”What is karate?”ですが、大きく分けて4つのバージョンがあります。 それを全部紹介してみましょう。

各巻の目次はこちら

whatiskarate1.jpg
What is Karate?
EVERYONE CAN PRACTICE KARATE MYSTERIES

1958年1月初版、東京ニュース社(全98ページ)

 この初版は本を出す為だけに立ち上げたと言われる東京ニュース社から刊行されました。 最も、登記はチェックしていないので本当かどうかは知りません。 当初は丸善や米軍基地にあるPX(売店)で販売されていたそうです。 この本のカラー写真は大半がモノクロ写真に色を塗ったものなので、少し違和感があったりします。
 初版は3000部しか出版されておらず中々入手困難な一品ですが、誤訳が多く純粋に技術書として見た場合は少々物足りないかも知れません。 しかし大山道場で撮影されたこの本は貴重な写真が多数収録されており、大山倍達自身の演武や遠征時の写真、初期の高弟による実演は、今となっては見る事の出来ないものばかりです。 ちなみに収録型は以下の通り。
・平安1〜3(平安2に若干の違いが見られる)
・最破(剛柔流版では無く極真版だが、四本貫手による双手突きが無い)
 そうそう、自伝には韓国で両班(大雑把に言えば朝鮮半島の上位に属する身分階級)の子だとあります。 他にはAndre Nocquetという合気道家と植芝盛平先生が一緒に写っている写真もありますね。

whatiskarate2.jpg
What is Karate? Revised edition
1959年6月改訂版、東京ニュース社(全144ページ)

 初版の誤訳の多さと写真の少なさを解消した改訂版。 最終的には7万部売り上げたと言われる版です。 50ページ増えた事により、写真も大幅に増えました。 特に大山倍達自身による1対多数は貴重でしょうね。 他には道着の着方や畳み方、巻藁(通常の物に加え、下げ巻藁や、日本拳法空手道の山田辰雄先生が考案した丸いサンドバッグみたいな物)の作り方、空手の伝達ルートなどが追加されています。 ちなみにこの本では1930年に朝鮮半島に空手が伝わったとあります。 また、収録型が増えました。
・平安1〜5(1〜3は初版と同じ写真)
・征遠鎮
・最破(初版と同じ写真)

whatiskarate9.jpg
What is Karate? New edtion
1963年7月新装版、日貿出版(全140ページ)

 1962年、第7版まで増版した東京ニュース社から日貿出版に版権を移して出版されたバージョン。 表紙が2種類ありますが、第2版までが円形逆突きをしている版で、瓦割りをしているのが第3版です。 未確認ですが、65年の第3版で絶版になっているみたいです。 結構撮り直しされた写真があり、胸には「極眞會」の意匠が入っている人もちらほら、多分6〜7割くらいは撮り直ししているんじゃないでしょうか。 また、巻末には観空マークもあります。 そう言えば空手の伝達ルートは無くなりました。 収録型は改訂版と同じですが、平安だけ写真が差し替えられています。

whatiskarate8.jpg
What is Karate? Completely new edition
1966年12月版完全新装版、日貿出版(全176ページ)
whatiskarate5a.jpg
ケース

  最も知られた版だと思います。 本来はケース付きですが、ケースを持っていない人が多いでしょうね。 初版と第2版は先に出版された”This is Karate”に合わせて赤地に金文字ですが、第3版か第4版(未所有の為確認してません)が黄地に黒文字、そして最後に橙地に黒文字の版(こちらも未所有)が出ました(写真では左から古い版です)。 その後日本で出版された「ダイナミック空手」によく似た構成なので、「ダイナミック空手」は”What is karate?”と”This is karate”を元に製作されたと思われます。 レイアウトも非常に見易く洗練されており、ここに至るまでの経験が十分に生かされていますね。 アジアにおける格闘技の伝達ルートが収録されているのですが、ここに「何が、いつ」かは不明ですが、朝鮮半島から九州に向けた矢印が追加されています。 1930年に日本から空手が伝わった事を指す矢印はそのままなんですけどね。 とある韓国人に頼まれて追加したという矢印はこの事を指すのだと思われます。 大山総裁らしいいい加減な処理だと思います。 収録型はちょっと減ってしまいましたが、こんな感じです。
・平安1〜5(撮り直し)
・最破(撮り直しで、四本貫手による双手突きが追加されている)

 他にも上記の完全新装版の出版社が変わりタイトルが”Mastering karate”となって出版されたバージョンもあるのですが、こちらも軽く紹介しておきます。

masteringkarate4.jpg
Mastering karate

 左が1974年Grosset&Dunlap社版、中央が1978年同社版、これは日焼けした訳では無く、1974年版の方が紙が厚くサイズも少し大きめです。 そして一番最後のが1983年Putnam版。

 多分これで全部じゃ無いでしょうか。 今後この本を購入される方の一助になれば、と思います。 あぁ、ちなみに破れ等は画像を修正してますw
 それでは、また。
 
参考文献:
Masutatsu Oyama, What is Karate? EVERYONE CAN PRACTICE KARATE MYSTERIES, Tokyo-News Co., 1958
Masutatsu Oyama, What is Karate? Revised edition, Tokyo-News Co., 1959
Masutatsu Oyama, What is Karate? New edition, Japan Publications Trading Company, 1963
Masutatsu Oyama, What is Karate? Completely new edition, Japan Publications Trading Company, 1966
Masutatsu Oyama, Mastering Karate, Grosset&Dunlap Co., 1974
Masutatsu Oyama, Mastering Karate, Putnam Co., 1983
わが師 大山倍達 高木薫著 徳間書店 1990年

 







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コメント
1958年初版本のWhat is Karate?の表紙を組み手で飾っているのは、大山先生と私の叔父である安田英治氏です。昨日も安田英治氏の自宅に新年の挨拶に行き、この本がどこかにないかという話になりました。誰か持っている方がいれば教えていただければありがたいです。
  • Keiichi Narikawa
  • 2011/01/02 1:25 PM
>Narikawaさん
お探しの初版は私を始め、所有されている方は何人か知ってます。
入手したいという話でしたら結構値が張りますし、海外での探索になりますので、1ヶ月程度は時間が掛かりますが、実物を見るというだけでしたら、池袋にある日本武道具店内にあるガラスケースの中に陳列されています。
購入されたい場合は、表紙カバー無し(もしくは破れ)、割れ有りで5〜10万、完品、美品ですと10万〜30万ぐらいが現在の相場だと思います。
尚、国立国会図書館にはありませんでした。
  • Leo
  • 2011/01/02 5:05 PM
Leoさん、早速のコメント有り難うございました。私が小学生の時に、叔父宅で見たことがあります。記憶と同じ物であるか、池袋の日本武道具店に行って見たいと思います。ところで、昨日は叔父宅で、1987年に大阪府立体育館で行われた、第3回ファイティングオープントーナメントで、叔父が特別演武を披露したDVDを頂きました。インターネット上で、いい加減に公表されている安田英治像を正確にしたいと思って資料を集めたいと思っています。
  • Keiichi Narikawa
  • 2011/01/02 10:12 PM
>Narikawaさん
それはまた貴重なDVDですね。
何故大阪の白蓮会館で?とも思いましたが、確か安田先生は関西出身で空手を始め、高校時代に東京に移って来たんでしたっけ。
Narikawaさんの調査、期待しています。
  • Leo
  • 2011/01/03 4:59 PM
高校は郁文館高校で、大学は学習院大学ですから、その頃は在京の実業家ですが、飯田橋の自社ビルの7階に稽古場を設けて、私も誘われて一緒に筋トレとかした覚えがあります。1987年の大会には知り合いに頼まれて重い腰を上げたと言っておりました。
ところで、ご迷惑でなければ、例のショーケースに飾ってあるという池袋の日本武道具の店情報を教えて頂けないでしょうか?教えて頂ければ大変助かります。
  • Keiichi Narikawa
  • 2011/01/03 8:59 PM
>Narikawaさん
日本武道具へのアクセスは、以下の通りです。
1)JR池袋駅西口から出て直進。
2)劇場通りを右折。
3)道を渡らず右側を維持。
4)そのまま直進し2丁目交差点の先、右側にある黄色いひさしとヤマト運輸の看板があるお店です。
営業時間は12時〜19時で、水曜定休。今年は6日から開始みたいです。
その他詳細については、当ブログ右手にある「links」にバナーがありますので、そちらからHPへとアクセス出来ます(携帯からの場合は下部にある「リンク集」よりアクセスし、PCサイトビューワー等で閲覧化)。
  • Leo
  • 2011/01/04 12:38 PM
Leo様

いつも、楽しく読ませて頂いています。
また本を買う時の参考にさせて頂いています。

ご質問なのですが、What is Karate? Completely new editionのオレンジバージョンの箱付きは見た事ありますか?
もし存在するのなら探し出して入手したいのですが、見た事無くて・・・。

赤と黄色は所有してます。箱も同色です。
  • うす!
  • 2012/08/03 7:56 PM
>うす!さん
あぁ、確かに。 言われてみれば私も見た事無いです。
オレンジカバーの版が最終版ですので、函入版は無いかも知れません。
"This is Karate"も東谷巧先生に差し替わる版のは函が無いっぽいし、"Advanced Karate"も紫カバーの版は函を見た事無いです。

途中で函入版を出さなくなったのかも知れませんね。
  • Leo
  • 2012/08/04 9:15 AM
有難う御座います!

ちなみにAdvanced Karateの紫版は函付きを所有しています。函も同色です。
  • うす!
  • 2012/08/04 2:04 PM
>うす!さん

あ、紫版も函あったんですかw

みんなアレ、捨てちゃうんでしょうかね。 蓋付じゃなかったら、もっと現存率が高くなっただろうに…。
  • Leo
  • 2012/08/04 2:27 PM
こんにちは
ひとつ教えてください。大山総裁が自分の署名(サイン)の横に何かを(表現しにくい、ある方は花柄?と書かれていましたが・・・)を書かれていますが、あれは何の意味でしょうか?何かの本の中に意味が書かれていたと記憶しているのですが。。。その本も分かれば教えてください。
  • 拳の眼が大好きな愛読者のひとり
  • 2013/02/16 5:37 PM
>拳の眼が大好きな愛読者のひとりさん

どうもです。
大山総裁の花押ですね。 私も何かに書いてあった気はするのですが、どれだったか思い出せませんw
ただ、あの花押は虎だと直接伺った方に聞いた事があります。
1957年頃の花押はもっと線が多くて複雑だったのですが、晩年はかなりシンプルになって、虎というよりも牛の頭を抱えて角折りをしてる様な感じになりましたw
  • Leo
  • 2013/02/16 10:33 PM
Leo様
ありがとうございます。書いてあった本も気長に探してみます。
今度、花押も取り上げて下さい。Leo様は『拳の眼』の出版予定はないのでしょうか?あればうれしいな♪
  • 拳の眼が大好きな愛読者のひとり
  • 2013/02/17 7:59 AM
>拳の眼が大好きな愛読者のひとりさん

まぁ、何か小ネタをやる機会があったらやるかもですw

出版の方は予定無いですねぇ。
某プロレス雑誌を紹介しますよとプロレス系のライターさんが言ってくれた事はありますけどw
  • Leo
  • 2013/02/17 10:10 AM
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