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大山倍達マニアック検定

【レビュー】ブルース・リー著"TAO OF JEET KUNE DO"(1975年)

JUGEMテーマ:格闘技全般
 
 さて、レビューになっていない事で定評のある当ブログですが、今回は今なお熱心なファンを育むブルース・リーの名著"TAO OF JEET KUNE DO"を紹介してみます。 ちなみに私、リー本人の著作以外は殆ど関連本を持っておらず、雑誌しか所有していないので、色々浅いかと思いますが、その辺りご容赦を。

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"TAO OF JEET KUNE DO"初版



 この本、映画「ドラゴン ブルース・リー物語」(1993年)の劇中では生前に出来上がっています。

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映画「ドラゴン ブルース・リー物語」

 確かに当初、1971年に出版を企画してはいたのですが、映画俳優としての仕事が忙しくなり、仕上げる事が出来なかったそうです。 そこで死後、7冊に纏められていた原稿を元に他の資料を加え、妻のリンダ・リーやダン・イノサントといったリーの思想を理解する人物の協力を経て完成されました。
 リー自身が書いたノートが中心になっているという事もあって、写真は表紙のみ、後は手書きの絵となっています。 そして、この本に掲載する予定だったと思われる写真は後にダン・イノサント氏の編集を経て4冊の技術書で使われています。 こちらの方はまたいずれ紹介する機会もあるかと。
 
brucelee3.jpg

 何版まで出たのかは知りませんが、ベストセラーとなり、今でも版数を重ねています。 で、本書は多分4タイプに分けられると思います。 1つは初版といくつかの版で見受けられる無印版、その後出たのが右下に"BEST SELLER"と書かれた版…最も流通しているのがこのタイプでしょう。 そしてコレクターズ・エディションとして限定発売されたハードカバー版。 最後に今年発売された最新の増補版。 何か色々増えてるみたいで、初版より40ページくらい増えてるみたいです。 私の手元にあるのは初版だけですから、他の版についてご紹介は出来ませんので悪しからず。
 それではまずは目次から。

CONTENTS

    Zen
    Art of the Soul
    Jeet Kune Do
    Organized Despair
    The Facts of Jeet Kune Do
    The Formless Form

PRELIMINARIES
    Training
    Warming Up
    On-Guard Position
    Progressive Weapons Charts
    Eight Basic Defense Positions
    Some Target Areas

brucelee4.jpg

QUALITIES
    Coordination
    Precision
    Power
    Endurance
    Balance
    Body Feel
    Good Form
    Vision Awareness
    Speed
    Timing
    Attitude

TOOLS
    Some Weapons from JKD
    Kicking
    Striking
    Grappling
    Studies on Judo and Ju-Jitsu

PREPARATIONS
    Feints
    Parries
    Manipulations

MOBILITY
    Distance
    Footwork
    Evasiveness

ATTACK
    Preparation of Attack
    Simple Attack
    Compound Attack
    Counterattack
    Riposte
    Renewed Attack
    Tactics
    Five Ways of Attack

CIRCLE WITH NO CIRCUMFERENCE
IT'S JUST A NAME
 
brucelee5.jpg

 本書が他と一線を画すのは写真を使った技術書では無く、絵とテキストで構成された要訣というか、コツが中心となっている点です。 写真が無かったのが幸いしたのかも知れませんが、全て手書きの絵と文章で書かれているというのは面白いですね。 その為技術の他に、リーの各戦闘技術に対する考え方を養わせる様に思います。 その意味で言えば思想書、とするのが正しいのかも知れません。

 しかしベースそのものはやはりブルース・リーが取得した技術ですので、ジークンドー修行者以外の方には、自分の格闘術へのカスタマイズが必要でしょうね。

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 また、他の格闘技の研究ノートも興味をそそります。 リーが所有していた技術書から描き起こしたのでしょうが、元ネタとか探すと面白いんじゃないかと思います。 特に接近単打を得意とする詠春拳と通ずる物があるのか、ボクシング関係の描き起こしが非常に多いですね。
 私が発見した元ネタのいくつかを掲載しておきます。 私はたまたま見付けただけですが、こういうのを専門で調べてる人っているんでしょうか?

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ドン・ドレガー氏の著書(1969年)


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ブルース・リーの描き起こし


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コークスクリュー・ブロー

 ここで、日本語版をちょっと紹介してみます。 私が知っている限りでは3種類です。

brucelee10.jpg
残念ながらカバー無し

 最も古いのはコンコルド東通の「秘伝載拳道への道」(1976年)です。 発売時に直接購入した訳では無いので、詳しくは知りませんが、どうも当時のジークンドーの通信教育講座でのみ入手可能だったとか。 本来のカバーは出来のよろしくないリーのイラストだった為皆カバーを棄ててしまい、現在ではカバー付の方がレアですw ここに掲載した画像もカバー無しです。
 本書にはリーの親友だと言う風間健氏が係わっていますが、一般販売されなかった事から海賊版説が付きまとっています。 まぁ、真相は知りませんけどね。

brucelee11.jpg

 ついで福昌堂から出版された「魂の武器 載拳道への道」(1980年)。 思えば私が初めて買ったブルース・リー本ですねぇ。 こちらは風間氏が編著として色々文章を再構築されていますが、中身は"TAO OF JEET KUNE DO"です。 副題が「載拳道への道」ですので、当然と言えば当然ですね。
 内容の方ですが、写真が大量に追加された上、掲載順がかなり変化しています。 それにしても、著作権者から許可を得た痕跡が無い様に思いますので、ちょっと怖いw

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 最後がキネマ旬報社の「載拳道への道」(1997年)。 これは原著のコピーライト表記もある、ちゃんとした翻訳本です。 そして日本で読むならこれがベストの訳本でしょう。 現在では高値が付いているみたいですが、私もこちらの版をおすすめします。


 という事でブルース・リー著"TAO OF JEET KUNE DO"でした。
 
 ところで、ブルース・リー極真門下生説というのがあります。 劇画「空手バカ一代」を始めとして大山倍達総裁の何冊かの著作でも書かれていますが、これは事実ではありません。 そもそも大山総裁は海外の孫弟子レベルまで把握する事はまずありません。 誰かが報告しなければね。

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トラックスーツは別売りです

 じゃあ誰が吹き込んだか? ここから先は私の推察でしかありませんが、恐らくハワイの古参支部長でしょう。 というのも、極真を学んだ形跡の無いエド・パーカー、ブルース・テグナ、ブルース・リーと言った方の極真の門下生説は、全てハワイ支部を挟んでいるからです。 この支部長は割と頻繁に日本に来ておりましたので、師匠の前で良い顔をしたかったんじゃないかなーと思っています。

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眼球まで動きます

 しかし、この手元にあるホットトイズのブルース・リーフィギュアを見てるとファンが羨ましいですw
 極真関係のフィギュアは無理としても、千葉真一氏のボロボロ道着のフィギュアとか出してくれないかな…。
 それでは、また。

参考文献:
Donn F. Draeger & Robert W. Smith, ASIAN FIGHTING ARTS, Kodansha International Ltd., 1969
Bruce Lee, TAO OF JEET KUNE DO, Ohara Publications, Inc., 1975
秘伝載拳道への道 ブルース・リー著 風間健・灰田匡江訳 コンコルド東通 1976年
魂の武器 載拳道への道 ブルース・リー著 風間健編 福昌堂 1980年
ボクシングは科学だ ジョー小泉著 ベースボール・マガジン社 1986年
ジークンドーへの道 ブルース・リー著 奥田祐士訳 キネマ旬報社 1997年

参考映像:
ドラゴン ブルース・リー物語 1993年


 






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コメント
当時はただの映画俳優くらいに思っていたのですが
技術・哲学などしっかりしたものを持っていたのだとだんだんわかってきて
DVDを観直す回数が増えました。
やはりブルースリーは素敵です。


千葉真一氏のボロボロ道着のフィギュア、
それはぜひ欲しいです。本当に出ないかなw。
  • もん爺
  • 2011/11/21 3:56 AM
>もん爺さん

私は映画俳優としてはジャッキー・チェンの方が好きですが、ブルース・リーの作品はよーく見ると、例えば上段廻し蹴りだけでも何種類か使っていたりと、感心させられたりします。

ホットトイズは日本でも展開中なので、やはり日本が誇るアクションスター、ソニー千葉という事で、是非採用して欲しいですね。
あ、その前にスティーブン・セガールもいいなぁ…。

  • Leo
  • 2011/11/21 10:39 PM
秘伝截拳道への道、リアルで買いました。ブログ写真のまま、帯に「最後の未公開映画「死亡遊戯」近日日本上映予定」とありますから、ブームが定着したころの本なんでしょうね。
また、発売元としてKKベストブック社となっており、おっさんも大盛堂か紀伊国屋書店で購入したと思うので、通販オンリーではありません。

追記 忙しいため、第一回目オープントーナメントパンフレット持っているかまだ探していません。

いましばらくお待ちください。

もしあれば原本を差し上げます。
  • のぶさん
  • 2011/11/23 8:30 PM
>のぶさん

あ、やっぱり一般流通もあったんですね。 普通、通販や通信教育物だとここまで簡単に手に入らないだろうなぁと漠然と考えていましたので、納得です。
一番入手し易い「マス大山空手スクール」でも、復刻版以外で3巻以降を入手するのは非常に困難ですし。
ただ、原著のコピーライト表記が無いので、やはり正規版じゃないのかなぁ、とも思いますw
ブルース・リーブームは私が生まれた頃から小学生に上がる前くらいなので、こういうお話は大変ありがたいです。

パンフの方は、お時間のある時で結構ですよ。
お手間取らせて済みません。
  • Leo
  • 2011/11/23 11:14 PM
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