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大山倍達マニアック検定

【レビュー】大山倍達著「ダイナミック空手」を色々集めてみた(1967年)

JUGEMテーマ:空手
 


 さて、大山倍達総裁の著書は久々かな。
 今回は1967年、大山総裁が国内で出版した初の日本語版技術書「ダイナミック空手」を紹介します。

ダイナミック空手1.jpg




 手元にあるのが5種類(表紙灰色版と、黒版を含めると6種)ですが、未所有のが知っている限りで2種類あるので、計7種類あるかと思います。
 初版が67年、第2版が68年で、70年の第3版からが改訂増補版(何故かカバーと奥付には「改訂新装版」とありますが、ページ数が増えているので増補とするのが正しいかと)。 で、少なくとも10版〜13版までにはカバーが変わって蝋燭消しの写真になり、15版は色が変更され、少なくとも21版(83年)までにはソフトカバー版になりました。

ダイナミック空手5.jpg
改訂増補版

 初期の墨デザインのカバーも赤以外に、改訂増補版では緑と黄色(どちらも未所有)のバージョンもあります。 ハードカバーの大型本で、21版以上出ている技術書も少ないんじゃないかなぁ。

ダイナミック空手9.jpg
一番右がソフトカバー版

 金額は初版が950円、改訂増補版が1300〜1500円、蝋燭消しカバー版(赤)が1800円、同カバーの青が2000円、ソフトカバー版が2500円となってます。 67年から83年の間で950〜2500円に変化。 オイルショック、高度成長期を経て順調に金額が上がってますw

 では、目次。 …今回の目次が最長かな?


    はしがき
    口絵

             ■ろうそく消し■牛の角折り(カラー)■西瓜貫手宙割り■壜切り■板割り(女性)■肘氷割り■タバコ蹴り■瓦20枚割り■組手帰A伴雖侠0貘估鵑料伴蝣I殺技■女性護身術帰女性護身術

ダイナミック空手14.jpg

第一篇        空手の基礎
    空手の歴史地図
    第1章    空手の沿革

        (1) 古代西洋の闘技
             ■古代エジプトの闘技■ギリシャの闘技■古代オリンピアの闘技■テアゲネスとミロン■パンコラチオン■死の勝利
        (2) 古代インドの闘技
             ■樹下の瞑想■分化していた闘争術■武術家としてのシャカ■インド闘技と地中海闘技の関係■ヨーガの呼吸法と闘技■呼吸法を運んだ禅■仁王の鉄拳■千手観音の慈悲無量の手
        (3) 中国の拳法
             ■世界一古い体操■詩経、礼記に出て来る闘技■泰漢時代の闘技■動物の動作から五禽の術■ダルマの拳法■隋、唐、宋時代の闘技■受けは優美に攻めは鋭利に■柔の思想の起源■覚遠上人の十戒■急所の発見
        (4) 中国南北と中国周辺の拳法
             ■南拳と北拳■朝鮮の拳法■借力による訓練■蒙古・中央アジアの闘技■南アジアの拳法
        (5) 武器なきものの武術
             ■ゲリラ戦の武術■レジスタンスと拳法■少林寺炎上す■拳法家皆殺しにされる■中国での新しい拳法■沖縄の手■空手は沖縄独自のものか?■沖縄手と中国拳法の関係■日本へ唐手を伝えた人々■冷遇された空手
        (6) 日本の闘技と空手
             ■神話の手乞い■すもうは蹴り技が主だった■体術、鎧組打ちに発展■中国人から発祥した柔術■詩人陳元贇の拳法■柔道は中国的な闘技である■当て身術を禁じた柔道
        (7) 世界の闘技

ダイナミック空手10.jpg

    第2章    拳と足―空手の武器
        (1) 手の武器
             ■正拳■正拳の正しい握り方と突き方■裏拳■手刀■背刀■貫手■貫手の変型■一本貫手■二本貫手■鶏口■親指一本拳■人差指一本拳■中指一本拳■鉄槌■掌底■平拳■刀峰■弧拳■肘又は猿臂■小手
        (2) 足の武器
             ■足刀■中足■背足■底足■かかと■膝
    第3章    準備運動
             ■手首の運動■膝をまわす運動■かかとの運動■足指の運動■アキレス腱の運動■足をひろげる運動■腰の運動■腰と背中の運動■まわし受け体操■まわし受け背中の運動■まわし受け胸筋の運動■腕たて伏せ
    第4章    立ち方
            ■閉足立ち■結び立ち■内八字立ち■平行立ち■前屈立ち■後屈立ち■不動立ち■四股立ち■騎馬立ち■三戦立ち■鶴足立ち■猫足立ち■双足立ち■掛足立ち■バランス
    第5章    手による突き、打ち
             ■正拳中段突き■正拳上段突き■正拳あご打ち■正拳まわし打ち■裏拳正面打ち■裏拳下突き■裏拳左右打ち■裏拳脾臓打ち■手刀鎖骨打ち■手刀鎖骨打ちこみ■手刀内打ち■手刀顔面打ち■手刀脾臓打ち■肘上段当て■肘中段当て■肘あげ打ち■肘おろし打ち
    第6章    特殊攻撃
             ■中指一本拳人中打ち■中指一本拳あご打ち■中指一本拳眉間打ち■人差指一本拳眼突き■中指一本拳水月突き■刀峰のど突き■掌底鼻打ち■掌底あご打ち■平拳頬打ち■裏平拳のど突き■弧拳内打ち■前頭突き■左右への頭突き■後ろへの頭突き■鉄槌顔面打ち■鉄槌打ちおろし■二本貫手■貫手水月突き

ダイナミック空手11.jpg

    第7章    蹴り
             ■蹴上げ■前蹴り■金蹴り■かかと蹴り■膝蹴り■横蹴あげ■後蹴り■横蹴り■関節蹴り■まわし首蹴り■まわし蹴り■とび蹴り
    第8章    受け
             ■正拳上段受け■正拳中段内受け■正拳中段外受け■正拳下段払い■手刀上段受け■背刀中段内受け、下段払い■掌底上段受け■掌底中段外受け■掌底下段払い■正拳上段十字受け■正拳下段十字受け■正拳中段十字受け■手刀上段十字受け■手刀下段十字受け■手刀中段十字受け■弧拳受け■双手受け■膝受け■底足内受け■舵受け
    第9章    空手のポイント
        (1) いぶき
             ■丹田とはなにか■円心の呼吸法■いぶき(陰陽の呼吸法)■のがれ表呼吸■のがれ裏呼吸
        (2) 円と点
             ■両手内受け■転掌掛け■手刀内掛け■掌底上段受け■上段から中段への手刀内掛け■弧拳受けから掌底または手刀鎖骨打ちこみ■弧拳中段内受けから掌底中段突き
        (3) まわし受け
             ■まわし受け■手刀まわし受け■手刀まわし受けと手刀内打ちのちがい
        (4) 円型逆突き
        (5) 空手とリズム

第二篇        組手
    組手について
    第10章    三本組手

        (1) 攻撃側が手で攻撃する場合
        (2) 足で攻撃して行く場合
    第11章    一本組手
    第12章    自由組手の構え

             ■双手の構え■円心の構え■前羽の構え■龍変の構え■尾鱗の構え

ダイナミック空手15.jpg

第三篇        型
    型について
    第13章    追い突き

        (1) 追い突き、追い打ち
             ■正拳中段追い突き■正拳中段追い逆突き■三戦立ちによる追い突き■騎馬立ち順突き
        (2) 追い蹴り
             ■前蹴り■回転横蹴上げ■交叉横蹴り
        (3) 追い受け
             ■騎馬立ち下段払い■手刀外受け■猫足立ち弧拳受け
    第14章    型
        (1) 平安
        (2) 平安
        (3) 平安
        (4) 安三
        (5) その他の型

第四篇        試し割り、訓練
    第15章    試し割り
        (1) 試し割りの意義
        (2) 瓦割り
             ■正拳■手刀■肘割り■頭割り■足刀■試し割りにおけるバランス
        (3) 板割り
             ■正拳■貫手■吊した板割り■前蹴り■蹴あげ■横蹴り■まわし蹴り■二段蹴り■杉板から学ぶこと■引き手
        (4) レンガ割り、石割り
             ■手刀レンガ割り■手刀石割り■レンガ宙割り
        (5) その他の試し割り
             ■手刀氷割り■頭氷割り■裏拳氷割り■氷割りの注意■ろうそく消し■帽子蹴りとタバコ蹴り
    第16章    手足の訓練
        (1) 訓練の仕方
        (2) まきわら
             ■正拳逆突き■手刀内打ち■横蹴り■まわし蹴り■巻藁練習の注意
        (3) 鉄下駄
        (4) 錠前石(サーシー)
        (5) 据石(チーシー)
        (6) パンチングボールとサンドバッグ
        (7) 跳び馬
        (8) バーベル
        (9) その他の訓練法
             ■紙突き■壺まわし■砂箱突き■鏡の利用

ダイナミック空手16.jpg

第五篇        応用
    第17章    関節技の応用
        (1) 手をつかまれた場合
             ■片手をつかまれた場合帰F鵜侠N昭蠅鬚弔まれた場合
        (2) 襟をつかまれた場合
             片えりをとられた場合帰F鵜侠F鵜窟F鵜権F鵜喉N召┐蠅鬚箸蕕譴疹豺膈帰F鵜侠8紊らえりをとられた場合
        (3) その他の場合
             ■袖をとられた場合■両手で帯をとられた場合■両脇下をつかまれた場合
    第18章    女性の護身術
             ■後から抱きつかれたとき帰F鵜侠A阿ら片手を握られたとき帰F鵜侠8紊ら手を握られたとき帰F鵜侠8紊ら両手を握られたとき■前から手をかけられそうになったとき■後から口をおおわれたとき■傘を持っている手を握られたとき■ナイフでおそわれたときの一例
    第19章    一対二の空手
             ■前後からつかまれたとき帰F鵜侠N昭蠅鮓綺険Δらつかまれたとき帰F鵜侠8紊ら手をつかまれ前からなぐられかかったとき

第六篇        新しい空手 ―私の半生と空手観―
    第20章    牛と戦う空手
        (1) 少年時代、そして修業へ
             ■腕白小僧■空手入門―軍隊―終戦■身延山で山ごもり一年■日本選手権
        (2) アメリカでの決戦
             ■47頭の牛の角を折る■米国で連戦連勝■FBIを指導
        (3) 闘牛の公開へ
             ■実力を証明するために■生きるか死ぬか■しばらくは一進一退
        (4) ついに折れた角
             ■急所を連打■ひねり倒し、角を折る■田園コロシアムでも闘う
    第21章    新しい空手
        (1) 武の精神の新しい活用
        (2) 空手技術と道場の近代化
        (3) 空手試合の近代化
        (4) 女性、子供、老人の空手
    第22章    道場風景
             ■道場訓■柔軟体操■空突き■特練部■夏季合宿■壮年部■見学者(ショーン・コネリー)■冬季合宿■練習の終了■極真会館への案内
    付、 急所
             ■顔面■後頭■急所の三つの線■前半身■後半身
        索引

 これが初版の目次ですね。 長かった…w 正直、目次だけで満足っす。
 で、改訂増補版にはこれに「改訂増補版の序」と「松風」という棒(棍)の型が追加され、第1回全日本空手道選手権大会の直後の改訂増補版だけあって、当時のルールが載っています。

ダイナミック空手13.jpg

 後は違いは…著者略歴の所で、初版はフランスの海賊版問題が抗議中で、改訂版では円満解決したとなっていて、事態が進展したのが伺えますw カバーが変わる度に進化するんですよね。 大山倍達総裁の段位も八段から最終的には十段までと更新されますし、意外と細かい。
 考えてみたら、第1回全日本以前に競技化について言及してる技術書は本書か、「100万人の空手」くらいですね。

 写真は日貿出版社版の"What is Karate? (Completely New Edition)"から結構流用されてます。 まぁ、これは66年出版なので当然かなぁ。 ついでに"Vital Karate"と67年3月の同時出版っぽいので、構成が似てます。
 メインの演武者は黒崎健時、中村忠、岡田博文、藤平昭雄の諸先生方が出番多いです。 撮影時期が65〜66年頃ですから、妥当なメンバーですね。 名前が分からない方も何名かいますけどw

 本書の内容ですが、技術書と言っても入門書なので、そんなに高度なテクニックはありません。 しかし本来の極真と言えば基本稽古の積み重ねですので、読んでおいて損は無いかも知れません。
 極真ブームの頃は、本書か「空手を始める人のために」「わんぱく空手」辺りで自主練を始めたり、復習をしていた人もいるんじゃないかなぁ。
 そういう意味では思い入れがある人は結構いるかも知れませんね。

ダイナミック空手12.jpg

 …そう言えば本書で転掌の手刀掛けの動きが美しいなぁと思った事を今思い出した。


 と言う事で、大山倍達総裁著「ダイナミック空手」でした。
 目次で書き疲れましたw
 バージョン違いが分かり易いので、結構集めるのが楽しい一品だと思います。 入手が難しいのは初版と増補改訂版の黄色と緑色かな。 どちらも現物は見た事ありますが、売ってるのはあまり見た事無いですねぇ。
 というか、全バージョンコンプリートって何人くらい達成してるんだろ?
 本の内容についてはあまり書いていませんが、今回はここまで。
 それでは、また。


参考文献:
Masutatsu Oyama, What is Karate? Completely new edition, Japan Publications Trading Company, 1966
Masutatsu Oyama, Vital Karate, Japan Publications Trading Company, 1967
ダイナミック空手 大山倍達著 日貿出版 1967年
改訂増補版 ダイナミック空手 大山倍達著 日貿出版 1972年
改訂増補版 ダイナミック空手 大山倍達著 日貿出版 1974年
改訂増補版 ダイナミック空手 大山倍達著 日貿出版 1976年
改訂増補版 ダイナミック空手 大山倍達著 日貿出版 1978年
改訂増補版 ダイナミック空手 大山倍達著 日貿出版 1983年


 






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コメント
「ダイナミック空手」!

極真に入門する前に通信販売で購入しました。当時としては結構高かった記憶があります。赤のカバーでした。実際に役に立ったのは入門してからですね。入門前は「松濤館」でやっていましたから、移動基本の足の運び方からして違うんですよね。何しろ人数の多い時代でしたから、こういう技術書は必携で、ずいぶん助けられました。
お久しぶりです。この本に、前羽の構えは大気の創始者(知らない人)が好んだ構えとの解説がありました。また、山崎照朝が著作で、鏡に向かい30分この構えを取っていた(立禅?)などの記述があり、初期極真に太気拳がどのように影響したか非常に興味があります。どなたか詳しいところをご存じないですか?  交流戦をやった、とか誰と誰が喧嘩した、とかではなく、技術的な影響についてです。
  • kim
  • 2012/11/12 10:13 PM
いつも貴重な情報を楽しく拝読しております。ご存知であればお教え下さい。
誠道塾やワールド大山では、棒(棍)やサイ、トンファーやヌンチャクといった武器術が教えられていますが、これらは昔の極真会で正規カリキュラムとして教えられていたものなのでしょうか? 
それとも、忠師範や茂・泰彦師範や三浦師範などアメリカに渡った方々の道場で扱われているという事実からすると、彼らが渡米後、赴任先でのニーズに合わせて独自に取り入れたものなのでしょうか?
いすれにせよ、誰からどのように習得したのか興味深いところです。ご教示よろしくお願いします。
  • もふもふ
  • 2012/11/12 11:56 PM
超コワモテのイメージがある黒崎先生ですが、この演技、意外にお茶目な印象を受けるのは私だけでしょうか?(笑)
  • kimura
  • 2012/11/12 11:59 PM
う〜む。あと二種類有ったとは・・・。(笑)

いつも勉強になります!!
  • うす!
  • 2012/11/15 2:17 AM
>名誉五段さん

確かに他流をやると、特に最初の内は馴染めなくて、怒られたりしますねw
今の門下生は手技の名称を全部ちゃんと言えるのかな? とか思ったりします。

>kimさん

実際の所、澤井先生が道場に良く来てたってだけで、60年代後半までは太氣拳が極真に与えた技術的な影響は殆ど無いんじゃないかな。
実際に学びに行かれた廬山先生以前は、あまり聞かないですよね。 「空手は〜」と空手の道場で空手の批判するので、疎まれていた様に見受けられますw

>もふもふさん

棒術は松濤館系の「松風」の型がありましたが、やった人はあまりいない気がします。
鎖鎌は山口剛玄→椎柱→大山倍達の系統がありますが、大山総裁も系統だった指導をされたとは聞きませんねぇ。

極真の正規のカリキュラムとして系統だった武器術はありませんが、大山道場時代は剛柔流の有段者がいましたから、そっちから入って来たのかも知れませんね。 やる人もいた様ですし。

>kimuraさん

確かにコワモテなんですが、私が個人的に聞いた黒崎先生は、良く言えばお茶目です(悪くは言えませんw)。
タイで試合した時の写真では、仏像と同じポーズを取って写っていましたし、オランダでは民族衣装を着て写真を撮られてます。

>うす!さん

いや、他にも種類があるかも知れませんw
私が知っている限りでこれだけ、ですから。

  • Leo
  • 2012/11/16 1:43 AM
こんばんは。棒(棍)の型の名称「松風」についてご質問させて下さい。小生所有の第12刷では「棒術の型」となっており、また、映画・有名師範の著書からこの型の名称は「チオン」と認識しておりました。「松風」は別名「チオン」ということでしょうか?
  • toshi
  • 2012/11/19 9:16 PM
>toshiさん

あの型の源流は船越義豪先生が創始した松風という型だと言われてます。
剛柔流っぽいアレンジとかまぁ、払いも下段突きも無いシンプルな入門型っぽい感じになってますが。

「慈恩」(ジオン)という型はありますが、「チオン」と呼ぶ型は知りません。 別にアレンジ後にオリジナルの名称を付けてもいいと思いますけど、演武線だけ見れば「慈恩」とそんなに変わらないので(というか割とメジャーな演武線ですし)、濁音が苦手な大山総裁の発音で、「チオン」となってしまった可能性もあるかも…w
  • Leo
  • 2012/11/24 2:25 PM
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