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大山倍達マニアック検定

【レビュー】「ビバ! 極真カラテ 誰も書かなかった舞台裏」(1986年)

JUGEMテーマ:空手
 

 現在、ちょっととあるネタの調査中でして、まだ多少の時間は必要でしょうが、進行中です。 まぁ、いずれ披露出来るかと思いますがw

 でもって、今回はですね、1986年に出版された「ビバ! 極真カラテ 誰も書かなかった舞台裏」を紹介致します。

ビバ極真カラテ.jpg

 本書は90年代に流行った「○○のひみつ」みたいなもんですかね、あるいは「プロ野球を10倍楽しく見る方法」とか。 好評だった為か、後に続編が登場したので現在は「Part 1」という呼称が付いています。



 時期的に言えば出版の前年が第17回全日本大会ですので、松井章圭全盛期、ですかね。 大山倍達総裁が名付けた「黒松時代」というのがありましたが、この頃の話となります(結果的には三強時代と呼ぶのが一般的になりましたが)。
 ちなみに本書のセールス文句はこんな感じです。

 日本ではじめての"マスコミから見た極真カラテの内幕"を暴いた本。 長年、極真カラテの密着取材を続けてきたベテラン記者が、足で集めたナマナマしいネタを大々的に公開。
 「えっ、こんなことまで書いていいの!?」――ファンのドギモを抜くような珍談、奇談、怪談がいっぱい。 マス大山をはじめ、愛すべき極真空手家の素顔が今、明らかにされる。
 ファン必読。 この一冊で、キミはもう立派な極真博士だ!


ビバ極真カラテ1_4.jpg

 こうやって読むと、スキャンダラス性の高い暴露本っぽい気がする様な、よーく読むとそうでも無い様な…w
 編者は「極真を愛する人々」。 つまりはファンの為の本、と言ったところ。
 まぁ、とりあえず目次に行きましょう。


第一章    マス大山はこんな人
 大山総裁のサインをもらうためのマル秘大作戦 /大山総裁の"低音の魅力"はプロ歌手顔負け /寂しがり屋の大山総裁は電話がお好き /大山総裁は会館まで西武線を利用して通っている /これはスゴイ! キラ星のような大山総裁の人脈 /歴史の先生よりも歴史に詳しい大山総裁 /大山総裁は見知らぬ門下生からn投書にも丹念に目を通す /「大山倍達総裁」か「大山倍達館長」か?

ビバ極真カラテ1_1.jpg

第二章    極真カラテ支部長列伝
 道場と宴席では"ジキル博士とハイド氏"の廬山支部長 /ラグビー部出身の三瓶支部長、サッカー出身の中村支部長、スケート出身の種市支部長 /元チャンピオンの佐藤俊和四段は今は「政治家」 /以外に多い、極真OBのお医者さん /「スーツに下駄」、「いつも野球帽」は誰のトレードマーク? /極真の「ダンディ男・四人衆」 /高学歴者の多い支部長連 浜井支部長は一ツ橋大出の超インテリ /大山総裁もダマされた、磯部ブラジル支部長の極秘結婚 /"極真の鷂"田畑支部長は脚も速いが、手も早い /文武両道を行く山田(雅)支部長も選択はニガ手 /全国の支部長が楽しみにしている年に一度の北海道"スペシャル接待" /街で日本人女性をナンパ(?)。、国際結婚に持ちこんだスイス支部長、ピーター氏の"大技" /支部長会議。 遠くの支部長は泣きをみる(?) /審判も命がけ。 プロレスもどきのご難に縁のある関川支部長 /ギプスが「凶器」になった。 主役は三好支部長

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第三章    男の中の男の世界 寮と合宿のお話し
 "青春してるぜ!"と叫びたいなら道場には通った方がいい? /極真カラテファンならぜひ行ってみたい『一宮館』 /報道陣が『ウソだろう……』と言った悲惨な合宿地 /合宿中は"鬼"が"仏"に変身!? /合宿の稽古時間はハンパじゃない /低血圧の人と寒がりは合宿には向かない /厳冬の八甲田山での滝浴びにTVレポーターが「許してくれェ〜! /合宿での昇級審査合格率は九十パーセント以上

第四章    極真カラテのギネス的大記録の数々
 極真カラテ博士クイズPART キミはどこまでアダ名がわかるか /酒豪番付ナンバーワンにランクされるのは誰だ /甘・辛両刀遣いの極真空手家の胃袋はふつうじゃない /女性は強し。 何と「大会」で男子選手相手に一本勝ちを奪った女性選手がいる /離婚した元女房と元亭主が組手稽古でぶつかり合った、さて…… /一・二回戦では「手数・足数」をたくさん出した方が、やや有利 /頭がい骨が陥没した選手、鼻血が止まらなかった選手、肋骨がボロボロになった選手――重症者されこれ /圧巻! 「地獄の熱闘二十七分間」と「時間無制限デスマッチ」 /史上最短試合は「六秒」。 二十秒以内でケリがつく試合の決まり手は上段廻し蹴りが圧倒的 /オジン選手の最高は四十二歳。 でも上位入賞者となると、そんなにはいかないようで…… /"年齢詐称"で全日本選手権大会に出場した某有名選手 /枕を並べて討死の他流派勢の中で光った「日本拳武道総裁」と「我流二段」 /"夢の兄弟対決"が実現する日も近いゾ /勝負の決着がつかない場合、「体重差」を優先させるか、「試割り数」を優先させるか /試割りの失敗は「0枚」? それとも「失格」? /誰が人類最初の「試割りトータル三十枚」を達成するのか /極真カラテ博士クイズPART ㊙情勢も入ってる――

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第五章    極真カラテ エトセトラ
 「極真カラテ」と「極真空手」 「極真会館」と「極真会」。 どちらが正しい? /世界各国の王様や要人は極真がお好き /素手にまさる武術なし。 海外からの留学生には公費留学が多い /外人留学生、日本での生活の実態 /全国初の教育委員会に認められた極真のクラブ活動 /極真お大会はダフ屋にとって絶好の稼ぎ場所。 連中を相手にする「損得」やいかに /大会で上位に入り、友人からクルマをせしめた某選手 /シロウト審判と本物の審判の違いは何? /ボクシングの百ラウンドに相当する百人組手。 挑戦者が現れない理由は /真剣白刃取りを失敗して半身不随になった悲惨な例 /頭突きによる氷割りで植物人間になってしまった男 /氷割り、半分融けかかった氷は割りにくい /演武に失敗sたら"シナリオ"を変えるのが効果的 /ユニークな稽古法あれこれ
〈付〉極真会館全国本部支部道場連絡先


 と、目次を読めばお分かりの通り、80年代のネタが多いですね。
 第一章は大山総裁の話で占められてます。 例えば、大山総裁の電話魔ネタ。 ご存じの人も多いかと思いますが、大山総裁は寂しがり屋で、頻繁に人に電話したり、夜中に人を呼び出したりしてまして、被害に遭われた支部長も少なからずいる様です。 支部長じゃない人の場合は、「今度本部に顔を出しなさい。 一緒に○○でも食べようじゃないか」と良く誘っていたみたいですね。

 で、大山総裁からサインを貰うコツ、こちらのパンフもこういった手段で貰ったんでしょう(※私が貰った訳ではありません)。

ビバ極真カラテ1_10.jpg

 ちなみに今でも毎大会サインを貰って回っている人も数人いますw 本部長席に直接行って貰ってる人とか、見てたら分かるかと。 更に最近はマニア度が上がっており、某連盟総裁は「空手バカ一代」の第5回全日本の巻に、廬山初雄先生と富樫宜資先生のサインをセットでゲットしたりとか…極真系の某先生はメッチャマニアックなシリーズでサインを集めてたりとか…。
 いいなー羨ましいなーとは思いますが、貰いに行った事無いんですよねぇ。 直接貰ったのは、黒澤浩樹先生と小島一志さんのサインセットとか、たまたま行った松宮康生さんのサインとか…w
 そう言えば大山総裁の人脈についてのトピックがありますが、梶原一騎先生がいませんw 後、多分なんですけど安田英治先生と安田銀治さんを混合されている様な…。
 んで、大山総裁への投書は全て目を通す、とありますが、これは本当らしいです。 ただ、返信は秘書の方が代筆されていた様ですがw
 「大山倍達館長」と「大山倍達総裁」の呼称については以前書いたので、そちらを読んで頂ければ。

 第二章は、支部長の素顔がテーマになりますかね。 トップバッターはかつて「宴会部長」の異名を持っていた廬山初雄先生。 現在は組織の長になられたのでハメを外す事も出来ないでしょうが、昔は宴席でも有名人でした。
 後面白いのは、山形の田畑繁先生。 当時は「極真の鷂」と呼ばれてましたが、本書で「脚も速いが手も早い」とネタにされて、出版後に勘弁してくれとクレームを付けたそうでw
 そう言えば、第12回全日本のギプス蹴りで伝説となった、三好一男先生の記事もありましたね。

ビバ極真カラテ1_6.jpg
伝説のギプス蹴り

 北海道の故睫攘粟萓犬離好撻轡礇訐楝圓蓮張好撻轡礇覯瓩て問題になった事もあるのでパスw
 スイス支部長のピーター・フォン・ロッツ先生と言えば、故アンディ・フグ選手の師匠として有名ですが、観光旅行に来た日本人女性をナンパして、そのまま結婚したとか。
 新潟の関川博明先生は何故か主審中によく選手に叩かれるそうなのですが、実は最初に叩かれたのは第1回全日本というのが凄いところですw

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有名な第1回全日本での主審KOシーン

 第三章は…殆ど合宿ですね。 極真になって初の合宿は多分1957年2月の合宿だと思いますが、この時はまだ恒例行事では無く、"What is Karate"の撮影旅行だったみたいです。 この時に「日本空手道極真会」と名称付けた模様。
 定期的に開催する様になったのは、59年の夏合宿かな。
 そして途中で中止になったという、前代未聞の合宿の話。 84年までは静岡の浜岡で合宿していましたが(その前は千葉の一の宮海岸)、85年は何故か千葉県の養老渓谷で開催される事になりました(何でも海ばっかりだったので、マンネリを打破する為だとか)。

ビバ極真カラテ1_5.jpg
問題の合宿

 ところが、180名が稽古出来るスペースは無く、車の通る一般道で稽古を余儀なくされる有様。 途中で切り上げたそうですw
 
 第四章は大会に関するエピソードが中心ですかね。 でも冒頭の方は、極真クイズとか飲んだり食ったりする話。
 最長試合の話なんかも載ってますが、今はどこの組織も大体延長2回でどちらかに旗を挙げる様にしてるんじゃないですかね。 確か昔のブラジル大会は技あり以上を取らないと決着が付かないとかで、アデミール・ダ・コスタ対ジェームズ北村の試合だったかと思いますが、延長15回だか12回だったかがあった様な記憶があります。
 後、最少年齢での大会出場ですが、実は本書に書かれているのは間違いで、この時点までの全日本大会における最少年齢での出場は、第1回全日本での長龍夫選手が16歳となっています。
 
 最後の第五章。 ここは完全に雑学編ですね。 トップバッターは「極真空手」か「極真カラテ」か、そして「極真会館」か「極真会」か。
 「カラテ」とカタカナで書くのは「空手は既に世界語である」という発想からで、世界を意識した書き方です。 んで、「極真会」ですが、前にブログで書きました通り、「極真会」という組織は現存せず(大山総裁時代の話ですよ)、「日本空手道極真会」だった頃の名残です。 ただ、もう1つ理由があった様で、どこかのヤクザの組織と間違われても困るから、という事で本書が出版される数年前より「極真会館」に統一する事になったとw

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 とまぁ、こんな感じで様々な86年頃までの小ネタが多数載っています。 人によっては知らない話も沢山あるでしょうし、80年代の極真を良く知る人から見れば懐かしい話がてんこ盛りです。
 未見の方や既読の方も、この機会に読んでみては如何でしょうか?


 という事で、1986年出版の「ビバ! 極真カラテ 誰も書かなかった舞台裏」でした。
 「極真を愛する人々」編著という事ですが、1人は村瀬順さんじゃないかなーと思ってます。 間違ってたら申し訳無いですが。 他は…白髭隆幸さんとか? いずれにせよ「月刊パワー空手」で書いていたライターさんだと思います。
 この時期になると三誠時代の重しが取れ、全国支部が増えた為、地方からも有望な選手が育って来ます。 先に台頭したのはスパーリングを重要視し、選手時代の経験を活かした支部長の多い首都圏の支部でしたが。

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こんな時代

 ヨーロッパからの要請でオリンピックを見据え設立したウェイト制大会も第2回を数える様になり、チャンスが増えた時期でもあります。
 まだ全国に支部が揃ってはいませんが、殆どの都道府県に支部が出来、間もなく岐阜と三重の支部が発足、ますます充実しつつあった訳です。
 今回はここまで。 それでは、また。


参考文献:
BLACK BELT April 1970, BLACK BELT INC., 1970
極真カラテ年鑑第1号 死闘!カラテ魂 国際空手道連盟・極真会館編 講談社 1980年
第17回オープントーナメント全日本空手道選手権大会プログラム 月刊パワー空手編集部編 国際空手道連盟極真会館 1985年
極真カラテ年鑑第6号 大山倍達監修 国際空手道連盟・極真会館編 講談社 1985年
ビバ! 極真カラテ 誰も書かなかった舞台裏 極真を愛する人々編 テレハウス 1986年

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コメント
懐かしい本です。主審をKOしたのは山崎選手で、活入れてるのは芦原先生ですかね?
  • くす
  • 2013/06/30 9:30 PM
>くすさん

多分芦原先生が活を入れているかと思います。
この時は同時に山崎照朝先生と大阪の利川重男選手が攻撃したそうですw
  • Leo
  • 2013/06/30 9:40 PM
昔フルコン探偵団というBookで扱われていましたね。
(゜▽゜)確か牛の練習器具みたいなものが紹介されていましたかね
  • ぬこやなぎ
  • 2013/07/01 4:15 AM
切れ味鋭い盧山師範の演武は痺れますが、普段は下ネタが多くてかなり面白い方ですね。
  • やいや
  • 2013/07/01 4:55 PM
>ぬこやなぎさん

「空手バカ一代」でも大山道場で対牛用の練習器具が出ていましたね。
実際には
http://blogs.masoyama.net/?eid=102
にある様な感じの器具で、映画用に復刻したのが
http://blogs.masoyama.net/?eid=32
にあります。

>やいやさん

自称「極真の玉三郎」だそうですが、館長となられた今でも、ご自身の自虐ネタで門下生を笑わせようとしてましたw
  • Leo
  • 2013/07/04 12:26 AM
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